多くの方が誤解されていると思われるソーシャルマーケティングという言葉。実はSNSとは直接的に関係のないマーケティング手法ですが、正しく理解されていますか？本記事では、ソーシャルマーケティングに関する基本的な事柄について、わかりやすくご紹介しますので、是非、ご一読ください。
誤解され易いソーシャルマーケティング
SNSを使ったマーケティングとは別のソーシャル
ソーシャルメディアマーケティングと聞くと、ほとんどの方が「ああ、SNSを使ったマーケティングのことだよね」と思われるのではないでしょうか。実際、AIにソーシャルマーケティングの説明を求めると、次のような回答が返ってきます。
「ソーシャルマーケティングとは、企業のブランディングやリード獲得などを目的とするSNSを活用したマーケティング手法のことです。この戦略は、SNSを活用した情報発信や広告配信、コミュニティの形成を通じて、消費者との双方向コミュニケーションを促進します。SNSの利用が日常生活に根ざしている今、ソーシャルマーケティングは企業にとって重要な戦略のひとつとなっています。」
確かに、マーケティング界隈では、AIが回答してくれたとおり、SNSを使ったマーケティングのことをソーシャルマーケティングと呼ぶ場合もありますが、正しくはソーシャル“メディア”マーケティングと呼ぶべき言葉の説明で、ソーシャルマーケティングの説明としては適切ではありません。それでは一体、ソーシャルマーケティングとは、どのような意味なのでしょうか？
本当は知らないソーシャルマーケティング
ソーシャルマーケティングのソーシャルもマーケティングも、何度も聞いたことがある言葉なので、何となく知っている気がしてしまいますが、これから紹介する内容をお読みいただければ、ほとんどの方が理解できていなかったと思われるのではないでしょうか。繰り返しになりますが、SNSを使ったソーシャルメディアマーケティングとソーシャルマーケティングは別物です。それでは、本当は知らないソーシャルマーケティングについて、できる限り簡単にご紹介したいと思います。
ソーシャルマーケティングとは
ソーシャルとは何か
ソーシャルマーケティングを理解するためには、まず、ソーシャルという言葉の意味を理解する必要があります。ソーシャルとは、ソーシャルメディア、ソーシャルビジネス、ソーシャルワーカーなど、他の単語とセットで使われる英語の形容詞で「社会の」「社交の」という意味を持っています。例えば、ソーシャルビジネスは「社会的課題の解決を目的としたビジネス」のことで、ソーシャルワーカーは「社会福祉士」と訳しされたりします。また、ソーシャルの対義語がパーソナルであることからもわかるようにソーシャルという言葉は個人とは反対の社会を指す言葉として使われています。
ソーシャルグットをマーケティングする
勘の良い方はここまでの説明で既にお気づきなのではないでしょうか。そうです、ソーシャルマーケティングとは、ソーシャルな事柄をマーケティングする取り組みのことです。もう少し詳しく説明すると、ソーシャルグットな行動をマーケティングすること、それをソーシャルマーケティングといいます。ソーシャルグットな行動とは「社会に対して良い影響を与える行動」のことを指します。貧困や差別、環境問題に限らず、山積されているさまざまな社会的課題に対して、良い影響を与える商品やサービス、行動などをまとめてソーシャルグットと呼んでいます。
一般的なマーケティングとの違い
一般的なマーケティングの場合、マーケティングの概念を用いて、企業が消費者に商品やサービスを販売することが目的ですが、ソーシャルマーケティングでは、マーケティングの概念を用いて、ソーシャルグットな行動を増やしていくことを目的としています。特定の企業の利益の追求ではなく、社会全体の利益の追求をしていく点が、一般的なマーケティングとソーシャルマーケティングの最大の違いです。
ソーシャルマーケティングの活用と注意点
ソーシャルマーケティングの活用
社会公共志向のマーケティングともいえるソーシャルマーケティングは、そもそも社会全体の利益を目的としている国や自治体、学校、病院などの公共的組織での活用が期待されていましたが、近年では、利益を追求する一般的な営利企業においても、他社との差異化を図り、企業の価値を上げる手法のひとつとして活用されています。同じような商品やサービスの場合、どれを選んでも差はないと感じる消費者も少なくありませんが、商品やサービスの背景に社会全体の利益追求につながる取り組みがあれば、それらの商品やサービスを選ぶことで社会貢献に間接的に取り組んだような充実感が得られるはずです。前例がないようなソーシャルグッドを提示できたならば、強い独自性を前面に打ち出せます。これまでに興味を持ってもらえなかった消費者にも利用してもらえるきっかけになるかもしれません。
ソーシャルマーケティングの注意点
ソーシャルマーケティングの取り組みは、基本的に即効性が期待できません。一般的なマーケティングと比べ効果予測が難しく、最終的に実を結ぶかどうか、確実とはいえないため、ソーシャルマーケティングによる効果を過大に見積り過ぎると活動自体が長続きせず、頓挫してしまう可能性があります。ソーシャルマーケティングは、本来の企業活動の中でバランスを取りながら、無理のない範囲で継続することが大切です。
ここまで、ソーシャルマーケティングについてご紹介してきましたが、ソーシャルマーケティングも含めたマーケティング手法はアナログからデジタルに至るまで幅広く、適切なマーケティング手法は何か、迷われるケースもあるかもしれません。そんな時には、広告のプロに相談することも方法の一つです。NTTタウンページが運営する「Myタウンページ」では、ビジネスオーナーさまのお悩み解決をサポートするサービスを無料で提供しています。
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