セマンティック検索とは

みなさんはインターネットで検索をおこなってますでしょうか?何かを調べる時や、見つけたいときに検索エンジンをご利用されるかと思います。例えば「前日におこなわれた野球の試合の内容や結果」を知りたい意図があり「昨日の野球」などのキーワードで検索するとします、ですが、一般的にコンピュータはプログラムされたものを表現しますので、「昨日の野球」と入力しても「前日におこなわれた野球の試合の内容や結果」が表示されるとは限りません。
このように意図した検索と、入力したキーワードの関係性が方向性は類似しているがマッチしていない時に、検索ユーザーの意図や意味を理解して、関連性の高い検索結果を表示させるのがセマンティック検索です。

セマンティック検索の中身

自然言語処理(NLP)

セマンティック検索や現在のAIなどを説明する中で、自然言語処理(Natural Language Processing)は必須の内容となります。コンピュータやスマートフォンが、私たち人間の文字や音声(自然言語)を認識できるように処理・分析する技術を自然言語処理といいます。歴史は古く1946年に最初のコンピュータが誕生し、まもなく言語の機械翻訳の研究がはじまりました。1950年代の東西冷戦時に英語とロシア語の翻訳が注目されましたが、実用的ではないということで表舞台からは消えました。しかしインターネットが普及し始めた1990年代から自然言語処理技術が急速に進展します。SNSやブログ、ニュースサイトなどから膨大なテキストデータを収集し、自然言語のテキスト解析やトレーニングができるようになったことと、コンピュータの性能向上、ディープラーニング(深層学習)により自然言語の処理が発展しました。現在、翻訳機能やチャットボットといった機能はこちらの自然言語処理を活用しています。

機械学習アルゴリズム

次に、検索したクエリ(キーワード)や文章と検索したい意図が紐づく必要があります。この紐づきには知識グラフ(入力したテキスト内の人物、場所、組織の関係性を表したもの)とディープラーニング(深層学習)が使用されます。この機械学習により関連性の高い結果が提供されます。機械学習も1950年代に「人工知能」という概念が誕生し、1990年代インターネットの普及で大量のデータを利用した機械学習が可能となったことから、大幅に技術が進展しました。2010年代以降にはディープラーニングが急速に発展し、AIが囲碁の世界チャンピオンを破ったことはニュースになりました。機械学習は技術の進歩と共に急速に発展する時期があり、現在も進化しています。

コンテキスト理解

最後に文脈の理解となりますが、検索エンジンやAIがユーザーの意図を正確に把握するために非常に重要なポイントとなります。文脈の理解により検索結果は大きく異なります。例えば高級なホテルに滞在したとき①「ゆっくりとお過ごしください」と②「ゆっくりとソファに腰掛ける」は内容が異なります。①の場合は「くつろぐ」ことの比喩となりますが②は「時間をかけて」となります。こちらの文脈の理解については、検索クエリの前後関係や関連性を考慮し、ユーザーの意図を把握します。

以上、こちらではセマンティック検索の中身について一部を紹介しました。

セマンティック検索と他の検索

キーワード検索

キーワード検索は過去に利用されていた検索方法です。1996年に検索エンジンのYahoo! JAPANがスタートしましたが、その際にフリーワードから探す「キーワード検索」が提供されました。このキーワード検索は、検索クエリと文書内のキーワードの一致度合いが重視されて検索結果に表示されるものですから、当時は検索結果の順位を上げるために「隠しテキスト」と呼ばれる記事の内容と関係のない検索用キーワードを盛り込む手法がSEO対策となっていました。

あいまい検索

先述のように検索ユーザーの意図をくみ取っての検索は、あいまい検索と混同しがちではありますが、あいまい検索とセマンティック検索では異なる検索方法です。一般的にあいまい検索は文字列の類似性や部分一致を基に検索を行います。例えば表記のゆれやスペルのミスに対して対応します。ですが、セマンティック検索はユーザーの検索の意図をとらえて検索結果を表示します。

セマンティック検索結果の実例(例:Google検索結果)

リッチスニペット

リッチスニペットとは、検索される情報の中でとくに検索ユーザーからのニーズが高い情報であるということで、一般的な検索結果だけでなく、サイト構成内容も表示したりとリッチに検索結果表示することです。一例として、検索結果に会社概要や料金など検索結果にぶら下がるように表示されている、サイトリンクを見かけられる方もいらっしゃるかと思います。

ナレッジグラフ

ナレッジグラフとは、検索結果以外に画面の上部右側にWikipediaの情報が表示されるなどをご覧になったことはありませんでしょうか?こちらはWikipediaというキーワードを検索したわけではないのに、情報が表示されます。こちらがセマンティック検索のナレッジグラフといい、検索結果画面の状態で、内容の大まかな情報を得ることができます。

アンサーボックス

次にアンサーボックスについてですが、アンサーボックスは検索したキーワードに対する答えを表示するものです。アンサーボックスは検索結果の上位に表示され、通常の検索結果の上に答えが表示されます。例として「お盆」と入力すると、アンサーボックスの中に8月13日~8月16日と答えが出ます。お盆の期間を知りたいという意図のユーザーは検索結果内の説明サイトを確認することなく、検索結果の上部を確認するだけで知りたい情報を得ることができます。

類義語表示

最後に類義語表示です。類義語表示はユーザーの検索意図を理解し、入力されたキーワードだけでなくキーワードの類義語も検索結果に表示することです。例えば「携帯 アプリ」と検索ボックスに入力をしたところ、検索結果には「スマホ アプリ」といった内容の結果が表示されます。また「スマホ」の文字が強調表示されます。つまり携帯≒スマホと同義で認識し、検索結果に表示していることでユーザーは情報を得ることが出来るわけです。

まとめ

こちらの記事ではセマンティック検索について紹介しました。セマンティック検索はGoogleなどの検索エンジンで利用されている検索方法となりますが、セマンティック検索はSEO(検索エンジンの最適化)と密接に関わっています。セマンティック検索では単なるキーワードの一致で検索結果を表示するのではなく、文脈や意味を考慮した検索が行われますので、ホームページの内容にも質の高いコンテンツが求められます。ホームページが一般的になった黎明期ではキーワードを盛り込むことでSEO対策が可能でしたが、Googleが掲げる10の事実にも記載があるように、「ユーザーに焦点を絞る」ことが重要なポイントとなります。高品質であり関連性のあるホームページに育てることが、ユーザーの為であり検索エンジンの最適化といってよいでしょう。


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