セグメントとは「分割すること」を意味していて、ある区分で区切ることを「セグメントに分ける」「セグメントする」などといいます。マーケティングの分野においてのセグメントとは、ある指標に基づき区切られた消費者のまとまりのことを指します。少し漠然としていて、ちょっと分かりづらいでしょうか。本記事では、セグメントマーケティングに関する基本的な事柄をできる限り簡単にご紹介しますので、最後までお付き合いください。
セグメントの意味
セグメントを使った例文の紹介
冒頭でもお伝えしたとおり、セグメントとは「分割すること」を意味していています。もう少し詳しく説明すると、セグメントとは英語のsegmentを語源とするカタカナ用語で「全体をいくつかに分割したうちのひとつの部分」を表す言葉です。まだ、漠然としていますよね。それではセグメントを使った例文を見てみましょう。
[例文]①
保有するデータを年齢別にセグメントしてください。
⇒マーケティングの現場で、保有データを年齢という属性で区分することを指示している例文です。
[例文]②
事業セグメント毎に収支を報告してください。
⇒会計の現場で、例えば、移動通信事業、地域通信事業、国際通信事業など事業領域毎に収支報告を求める場合に使われる例文です。
いかかでしたしょうか、セグメントのイメージは伝わりましたでしょうか。蛇足ですが、地上デジタル放送のワンセグのセグ、実はセグメントの略です。地上デジタル放送では、割り当てられたチャンネルを13のセグメントに分け、12を一般のデジタル放送に使い、残った1セグメント(ワンセグメント)を、モバイル機器向けのデジタル放送に使用しています。
セグメントの目的とマーケティングの必要性
セグメントする目的
企業は価値ある商品やサービスを提供し続けなくてはなりません。より良い商品やサービスを消費者に届けるヒントを得るためには、保有しているデータの活用が欠かせませんが、データが単純な塊のままでは扱いづらいため、さまざまな属性で区切る、セグメントすることが必要になってきます。セグメントすることで、より深くデータを理解し、マーケティングに活かすことができるようになります。ちなみに、セグメントすることをセグメンテーションともいいます。
日常生活の中のセグメントマーケティング例
セグメントの目的はお分かりいただけましたでしょうか。実は何気ない日常生活の中にもセグメントを商品やサービスに活かしている例はたくさんあります。例えば、学割(学生割引)。これは学生という属性でセグメントすることで学生に限定した割引を実施するという典型的なセグメントマーケティングの実例です。書店に並んでいる雑誌(特にファッション誌)なども非常に分かりやすくセグメントされている実例のひとつと言えます。
セグメントマーケティングの必要性
マスマーケティングがマーケティングの定石だった時代は、マスメディアを活用した不特定多数に向けたマーケティング施策でモノは売れていました。しかし、市場が成熟し、消費者の選択肢が増えた現在、従来の不特定多数に向けたマーケティング施策ではモノは簡単に売れなくなってしまいました。モノを売るためには、不特定多数を細分化し、それぞれのニーズに適したマーケティング施策を実施する必要があります。もうお気付きですね、そう、モノを売るための不特定多数の細分化、それこそがセグメントマーケティングです。
セグメントマーケティングのセグメント属性
先ほど、さまざまな属性で区切る、セグメントすると紹介しましたが、実際にはどのような属性でセグメントするのでしょうか。①地理的属性(ジオグラフィック)、②人口統計学的属性(デモグラフィック)、③心理学的属性(サイコグラフィック)、④行動学的属性(ビヘイビアル)の4種類のセグメント属性をご紹介します。
セグメント属性① 地理的属性
国や地域、気候、交通手段などの地理的な要素を基準にセグメントするのが、地理的属性(ジオグラフィック)です。例えば、地域で区切る場合には東北、関東、関西、中国など。交通手段で区切る場合には電車、バス、自転車、徒歩などがあります。
セグメント属性② 人口統計学的属性
年齢、性別、職業、所得、学歴などの人口統計学的な要素を基準にセグメントするのが、人口統計学的属性(デモグラフィック)です。高級車を販売するカーディーラーは、高所得者層にセグメントし、マーケティング施策を実施しています。
セグメント属性③ 心理学的属性
ライフスタイルや性格、価値観などの心理学的な要素を基準にセグメントするのが、心理学的属性(サイコグラフィック)です。例えば、オーガニック食品は「できる限り添加物を避けたい」という価値観を持っている方に向けて販売されています。
セグメント属性④ 行動学的属性
商品やサービスに対する消費者の反応などの行動学的な要素を基準にセグメントするのが、行動学的属性(ビヘイビアル)です。具体的には、購入履歴や使用頻度、購入目的などでセグメントします。まだ購入していない消費者や、そもそも商品やサービスを知らない消費者をセグメントの属性に含む場合もあります。
テクノロジーの進化に伴い、比較的容易に消費者の属性データを収集できるようになりました。データ収集の利便性が向上した結果、収集できるデータの量は日々膨れ上がっています。膨大なデータの塊を前にセグメントマーケティングは、益々、必要不可欠なマーケティング施策のひとつになっています。
ここまで、セグメントマーケティングについてご紹介してきましたが、セグメントマーケティングも含めた販売促進の手段はアナログからデジタルに至るまで幅広く、適切な販売促進の手段は何か、迷われるケースもあるかもしれません。そんな時には、広告のプロに相談することも方法の一つです。NTTタウンページが運営する「Myタウンページ」では、ビジネスオーナーさまのお悩み解決をサポートするサービスを無料で提供しています。
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