セールスプロモーション(SP)とは

セールスプロモーション(Sales Promotion)、SPと略して言われることもありますがビジネスに携わる多くの方が一度は聞いたことがあるかと思います。一般的に販売促進や販促と呼ばれ、消費者が製品やサービスを購入する動機付けを行い、最終需要の喚起を刺激することで、消費者の購買意欲を促進させるマーケティング活動のことです。こちらの記事ではセールスプロモーションについて紹介します。

セールスプロモーション(SP)の歴史と変遷

最初のクーポン

世界で最初のクーポンと言われているのはコカ・コーラ社が1880年代に何千枚も配布したクーポン※1です。クーポンの内容は、試飲のマーケティング活動としてコカ・コーラを1杯無料で提供する内容でした。当時、産業革命によって商品の大量生産が可能になった企業は、商品を効率的に販売するための新しい方法を模索しており、クーポンを配布するというセールスプロモーションの成功はコカ・コーラ社の成長につながりました。
※1.https://www.coca-colacompany.com/about-us/history/the-asa-candler-era:The Coca-Cola Company

ラジオ・テレビの影響力を使ったセールスプロモーション(SP)

1920年代からはラジオ、1950年代からはテレビが家庭に普及し、企業がそれぞれの媒体で広告を打ち出すことと、広告と連動したセールスプロモーションも普及しました。有名人が商品のPRしたり、イベント・展示会などが催されて直接消費者と接触する販売促進の方法が広がりました。

デジタル時代のセールスプロモーション(SP)

2000年代に入り「GREE」や「mixi」といったSNSや「YouTube」などの動画サービスが急速に普及しました。ラジオやテレビと同じように、公認アカウントの芸能人やYouTuberが商品やサービスの紹介をするセールスプロモーションが一般的になります。いわゆるオンラインキャンペーンやインフルエンサーマーケティングが主流となっています。

セールスプロモーション(SP)の事例

従来のセールスプロモーション(SP)活動

イベントプロモーション
展示会やイベントなどを通じて商品やサービスをアピールします。
キャンペーンプロモーション
期間限定の割引クーポンや特典を提供し、新たな顧客の獲得やリピーターの増加を目指します。
インストアプロモーション
店頭でのデモンストレーションや試食、POP広告などを活用して、来店客の購買意欲を刺激します。
ダイレクトマーケティング
ダイレクトメールやメールマーケティングを通じて、特定の顧客に直接アプローチします。

こちらの例は現在もおこなわれている一般的なセールスプロモーションですが、消費者の心理に踏み込んだセールスプロモーションや技術の革新によってあらたなセールスプロモーションも現れました。

普及しつつあるセールスプロモーション(SP)

フラッシュセール
72時間限定で有名ブランド商品が80%OFFといったものや、指定期間内の限定された人数に割引クーポンを提供といった、緊急性と見逃し恐怖の心理を利用したマーケティング手法です。
SNSを活用した企業コラボレーション
企業同士が保有するブランドをコラボレーションさせており、SNS上でコミュニケーションを公開することで注目を集めています。特に意外な組み合わせとなるコラボレーションは、SNSユーザーの購買意欲を刺激して販売を促進させています。また、ユーザー間で話題となることで拡散されることとなります。
メタバース
仮想空間でのセールスプロモーションが広がりつつあります。仮想空間内で広告を表示するだけでなく、アバターと呼ばれる分身が有名キャラクターに変身して動く広告となったり、自治体やテレビ局、自動車メーカーが提供する没入型コンテンツを体感することができます。くわえて、仮想空間内でのセールスプロモーションだけでなく、アバターがメタバース内で実際に商品の購入まで可能となっています。

セールスプロモーション(SP)の効果

セールスプロモーション(SP)のメリット

即効性が期待できる

セールスプロモーションをおこなうことで、短期間で売上を増加させる効果が期待できます。特に割引やセールのキャンペーンは短期間での売上が際立つなど顕著にあらわれます。

顧客の関心を引くことができる

セールスプロモーションは新商品やサービスの認知度を高めるのに大変効果的です。新商品のサンプル配布やデモンストレーションを通じて、消費者に直接体験してもらうことができます。

在庫の処分ができる

シーズンを終えてしまった商品や売れ残り商品を、割引価格やまとめ売りすることで効率的に処分する手段として大変有効です。

セールスプロモーション(SP)のデメリット

プロモーション費用がかかる

利益が下がる割引や、抱き合わせやキャンペーン用景品の準備、キャンペーンを周知する広告費用など、セールスプロモーションには多くのコストがかかることがあります。

効果が一時的となりやすい

プロモーションの期間が終了すると消費者の関心が薄れてしまい、売上が元に戻ることが多く、持続的な効果を得るのは難しいです。

ブランドイメージの低下

頻繁に割引やセールのプロモーションをおこなうことで、ブランドの価値が下がる可能性があります。消費者が「安売りのブランド」や「すぐに割引する」と認識する恐れがあります。

まとめ

以上、こちらの記事ではセールスプロモーションについて紹介しました。セールスプロモーションを活用することは新商品の認知度向上や、売上の向上、在庫の処分といったメリットがありますが、実施するにあたってはプロモーション費用が必要で費用対効果が重要となります。また、効果も一時的なので継続したプロモーション活動や、消費者をロイヤルカスタマーへと育成するノウハウが必要です。セールスプロモーションは大変効果的な施策でありますが、諸刃の剣とも言えます。

成功させるポイントはセールスプロモーションの費用対効果を明確にすることです。現在、費用対効果を把握できるプロモーションはデジタルを活用したプロモーションが主流です。そのためデジタルを使ったセールスプロモーションをおこなう際は、Webマーケティングに優れた企業に相談するとよいでしょう。NTTタウンページのMyタウンページではWebマーケティングの資格を持った担当がビジネスオーナーさまをサポートしております。


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