もっと多くの人に自社の製品やサービスを知ってもらいたい！自社の売上をアップしたい！多くの企業がそんな願いを持っているのではないでしょうか。
しかし、現代は情報過多の時代で、消費者はさまざまな方法で多くの情報を入手することができ、非常に多くの商品やサービスの中から自分が魅力を感じたものを選択することが可能です。そんな中で競合する他社と差をつけて、消費者に選んでもらうためには、しっかりとしたマーケティング戦略を立てて、それを実施することが必要となります。
一方で、マーケティング戦略と言われてもどうすればいいかわからない・・・という方や、自分たちでやってはみたものの、うまく効果が出ずに手詰まり・・・という方も多いのではないでしょうか。その解決策の一つとしてあげられるのが、「マーケティングのプロに依頼する」という方法です。このコラムでは、マーケティング支援とはどんなことをしてもらえるのか、実際に依頼するとしたらどのような手順を踏めばいいのかを解説します。
マーケティング支援とは？
そもそも「マーケティング支援」とはどのようなことを支援するのでしょうか。
マーケティング支援で具体的に支援してもらえる業務は、企業の規模や業種、抱えている課題によってさまざまですが、一般的に以下の様な業務が挙げられます。
マーケティング戦略の立案・実行支援
マーケティング戦略の立案・実行支援は、自社の商品やサービスをより多くの人に知ってもらい、購入してもらうための戦略を立て、それを実行に移すまでを外部の専門家や企業にサポートしてもらいます。
自社内にマーケティングの知識やノウハウを持っている人材がいれば支援は必要ありませんが、そうでない場合、最新のマーケティング知識やノウハウを持ったプロにサポートしてもらうことで効率的で効果的なマーケティング戦略の実施がかないます。
また、自社だけでは気づきにくい問題点や改善点を客観的な視点から見つけてもらえるというメリットもあります。
具体的には、以下のようなことを支援してもらいます。
●市場調査・分析
顧客のニーズや競合他社の状況を深く掘り下げて分析します。
これにより、自社の商品やサービスがどのような人に、どのようにアピールすれば効果的なのか、具体的なターゲットを絞り込むことができます。
●戦略立案
分析結果に基づき、自社の目標達成のために適切なマーケティング戦略を立てます。
具体的には、どのような手段で、どのくらいの予算をかけて、どのような効果を期待するかなどを明確にします。
●施策実行
広告、SNS、イベントなど、さまざまなマーケティング施策を計画し、実行します。
施策の効果を定期的に測定し、改善を繰り返すことで、より効果的なマーケティング活動の実現をめざします。
●データ分析
各施策の効果を数値で分析し、今後の戦略に活かします。
どの施策が最も効果があったのか、なぜその施策が効果があったのかなどを明らかにすることで、より効率的なマーケティングが可能になります。
デジタルマーケティング支援
デジタルマーケティング支援は、インターネットを活用して自社の商品やサービスをより多くの人に知ってもらい、購入してもらうための活動を、外部の専門企業やコンサルタントにサポートしてもらいます。
現代では、多くの人がインターネットで情報収集や商品検索を行っています。そのため、企業はインターネット上で効果的に情報を発信し、顧客との接点を増やすことが重要です。しかし、デジタルマーケティングは日々進化しており、専門知識やノウハウがなければ、効果的な施策を行うことは難しいのが現状です。
そこで、デジタルマーケティング支援では、専門家が企業の課題や目標に合わせて、適切な戦略を立て、実行をサポートします。
具体的には以下のようなことをサポートしてもらいます。
●Webサイトの制作・改善
ホームページやランディングページなどを制作したり、SEO対策を行ったりすることで、検索エンジンでの表示順位を上げ、多くの人に自社のWebサイトに訪問してもらえるようにします。
●SNSマーケティング
Facebook、Instagram、X（旧Twitter）などのSNSを活用し、ターゲット層に合わせた情報を発信します。
●広告運用
Google広告などのインターネット広告を運用し、より効率的に多くの顧客の獲得をめざします。
●コンテンツマーケティング
ブログ記事やホワイトペーパー、動画コンテンツなどを作成し公開することで、顧客の興味を引きつけ、自社製品やサービスへの関心を高めます。
オフラインマーケティング支援
オフラインマーケティング支援は、インターネットを使わずに、リアルな場で商品やサービスを宣伝し、顧客を獲得するための活動を、専門企業やコンサルタントにサポートしてもらいます。
デジタル化が進む現代においても、依然としてオフラインでのマーケティングは重要です。なぜなら、実物に触れたり、実際にサービスを受けたりすることで、顧客はより強い信頼感を持つからです。また、特定の地域やイベントなど、ターゲット層に直接アプローチできるため、効率的なマーケティングが可能となります。
具体的には以下のようなことをサポートしてもらいます。
●イベント企画・運営
商品発表会、展示会、体験会など、さまざまなイベントを企画・運営します。
●販促物制作
チラシ、ポスター、ノベルティグッズなど、販促物を作成します。
●店舗デザイン
店舗のデザインやレイアウトを設計し、顧客に魅力的な空間を提供します。
●ダイレクトメール
顧客にダイレクトメールを送付し、商品やサービスの魅力を伝えます。
●サンプリング
商品の試供品を配布し、商品の良さを体験してもらう機会を提供します。
上記以外にも、マーケティング体制構築のためのチームづくりや部門間の調整、ツール導入の手引きなども担うケースもあります。
マーケティング支援を依頼する手順
それでは次に、実際にマーケティング支援を依頼する場合の手順について説明します。
自社の現状と課題の明確化
マーケティング支援を依頼する際の最初のステップは、自社の現状と課題を明確にすることです。
マーケティング支援を依頼する対象となる自社の製品・サービスについて、ターゲット顧客、競合他社などを詳細に調べ、現在のマーケティング活動がどのような成果を出しているのかを客観的に評価します。そしてその分析結果から、売上向上、ブランド認知度向上など、達成したい目標を明確にし、その目標達成を阻む要因を特定することによって、課題を明確にします。
また、かけられる予算についても確認しておきましょう。
これらの情報を、自社にとって適切なマーケティング支援会社を選択するための根拠にします。また、情報を整理できていれば、マーケティング支援会社に相談する際にもこちらの要望をスムーズに伝えることができます。
ただし、実際にマーケティング支援会社に相談してみたところ、最初に想定していた課題とはまったく別の課題が判明したというケースもあります。ここで明確化した課題は、あくまでも支援会社の候補を選ぶための仮の課題と考えておきましょう。
マーケティング支援会社の選定
現状分析を終え、課題が明確になったら、次に、自社の課題解決をサポートしてくれるマーケティング支援会社を選定します。
Web検索、比較サイト、口コミサイト、各マーケティング支援会社のサービスサイトなどを参考に依頼先を検討します。各会社の公式サイトを確認し、自社の課題を解決できる専門性を持っているか、具体的な成功事例があるか、実績のあるコンサルタントが在籍しているかなどに注目し、候補を絞り込みましょう。特に、自社と似た業種の企業を支援した実績があるかどうかは重要なポイントです。
いくつかの候補の会社が決まったら、各社から提案書や見積もりを提出してもらい、内容を吟味しましょう。提供されるサービス内容と費用が、自社の予算と見合っているかを確認しておくことも重要です。費用だけでなく、その費用でどのような効果が期待できるのかをしっかりと比較検討しましょう。
契約内容の確認と契約
各社の提案内容や相見積もりなどを吟味し、マーケティング支援を依頼する会社が決まったら、いよいよ契約です。契約内容を双方でしっかりと確認し、契約を締結します。マーケティング支援会社の提案に基づいて自社で施策を行うのか、施策の代行業務も含むのかなど、後から食い違いが起きないように、支援内容についてもよく確認しておきましょう。
マーケティング支援会社は、豊富な経験と知識を持ち、最新の市場情報やトレンドにも精通しています。そのため、的確なアドバイスや支援を受けることができます。
ただし、マーケティング支援を依頼する際には、外部に丸投げするのではなく、定期的にコミュニケーションを取り、マーケティングに対する理解を深めながら進めることが大切です。マーケティング支援会社に丸投げしてしまうと、自社にノウハウが蓄積しないため、何らかの理由で依頼を打ち切った時点でまた元の状態に戻ってしまう可能性があります。
認識のズレが生じないよう、密なコミュニケーションを取りながら、今後内製化していく可能性も踏まえて、疑問点はつど解消しつつ二人三脚の意識で進めていくよう心がけましょう。
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