マーケティングコンサルティングとは

世の中には、経営コンサルティング、医療コンサルティング、飲食店コンサルティング、農業コンサルティング、Webコンサルティングなど、コンサルティングの付く職業は数多くありますが、本コラムでは、数あるコンサルティングの中からマーケティングコンサルティングに関する基本的な内容についてご紹介します。マーケティングコンサルティングを知らない方も、これからマーケティングコンサルティングを検討されている方も、是非、参考にしてみていただければと思います。

コンサルティングの概念

コンサルティングとは

コンサルティングとは、専門的な知識と経験を活用し、客観的な視点で、お客さまの課題を解決するための提案や計画をおこなう仕事です。情報収集や分析を通じて、コンサルタントが解決策を提案し、お客さまの事業成長をサポートします。ちなみに、コンサルタントとは、コンサルティングをおこなう人のことです。
コンサルティングという言葉には、実は二つの意味が含まれています。ひとつめは、解決策の提案とサポート。ふたつめは、解決策の実行です。一般的には前者の意味で使われることが多いですが、最も重要なことは解決策の実行です。コンサルティングを依頼しても、失敗してしまうケースもありますが、多くは実行が足りなかった結果と考えられます。本コラムで取り上げるマーケティングコンサルティングとは、マーケティングに関わるお客さまの課題の解決を客観的な視点でサポートする仕事のことです。

マーケティングコンサルティングとは

マーケティングコンサルティングの種類

先ほど、コンサルティングには、二つの意味が含まれていると説明しましたが、当然、マーケティングコンサルティングも、マーケティングの課題に対する解決策を考え計画を作る「戦略系」コンサルティング(コンサルタント)と解決策の実行を担う「業務支援系」コンサルティング(コンサルタント)に分けられます。それぞれの違いを知ることがマーケティングコンサルティングを理解する上で非常に重要になります。
それでは、戦略系マーケティングコンサルティングと業務支援系マーケティングコンサルティングについて紹介したいと思います。

戦略系マーケティングコンサルティング

戦略系マーケティングコンサルティングを理解するため、まずは、戦略と戦術について説明します。戦略とは、古くは「いくさのはかりごと」のことを指し、戦に勝つための大局的な方法や策略のことでした。現在では、成功への最短距離となる進め方のことを戦略と言います。戦略とは方向性を示す言葉です。ただ、方向性は具体的な行動計画ではありません。そこで必要になるのが戦術です。戦術とは、どうすればより良く早く進められるかを考え、具体的に決めた行動計画のことです。マーケティングの戦略と戦術を決めるために、情報収集や分析を通じて、課題を見つけ、その解決策を提案することが、戦略系マーケティングコンサルティングに求められる仕事です。具体的には下記のような業務を担います。
①顧客のリサーチ
②商品のリサーチ
③集客導線の検証・改善
④キャンペーン・プロモーションの計画と結果の検証
⑤更なる改善の提案
①~⑤に加え、パッケージデザインの変更や店舗内装の変更など、より具体的な業務を担うこともありますが、実際には、集客導線に問題がある場合が多いので、③集客導線の検証・改善が、戦略系マーケティングコンサルティングが担う主な役割になります。

業務支援系マーケティングコンサルティング

業務支援系マーケティングコンサルティングとは、計画だけではなく業務の実行までを支援する役割を担います。例えば、専門的な業務で、社内で対応できる社員が少ない場合などに、直接的に業務の実行を支援してくれるパートナーとして役割を果たします。具体的には下記のような例が挙げられます。
①集客状況の把握を目的としたアクセス解析の計画と実行
②検索流入の増加を目的としたSEO対策の計画と実行
③SNSを活用したキャンペーン・プロモーションの計画と実行
高度な専門知識が必要なマーケティング施策を実行する際に、その施策の全てを任せられるパートナーとしての役割を、業務支援系マーケティングコンサルティングは期待されています。

マーケティングコンサルティングにおける問題

ここまで、マーケティングコンサルティングの基本概念について説明しました。
基本に忠実にマーケティングを実行しているつもりでも、どうもうまくいっていない・・・という悩みを抱えている企業も多いのではないでしょうか。どこにどのような問題が潜んでいるのかを、いくつかのパターンに分けて解説します。

マーケティングができていない企業

現在では、レアパターンになりますが、そもそもマーケティングがわかっていない「マーケティングって何?どうすればいいの?」という企業の場合、マーケティングの全体設計からサポートが必要になります。「誰に、何を、どのように伝えるのか?」「会社のリソースをどのように活用するのか?」これらのことを、一から決めなくてはなりません。この場合、業務支援系のマーケティングコンサルティングではなく、戦略系のマーケティングコンサルティングにサポートしてもらう必要があります。

マーケティング施策の成果が出ない企業

マーケティング施策を実行しているが「成果が中々出ない、何をすべきか分かっていて、対応できる社員もいるはずだけど」という状況の企業の場合、これまでの戦略と戦術を見直す必要があるため、専門性が高く施策分野を得意とする戦略系マーケティングコンサルティングへの依頼が必要です。実行中のマーケティング施策についての正しい戦略や今まで知らなかった戦術についてアドバイスを求めることで改善される可能性が高いパターンです。

マーケティング施策が実行できていない企業

マーケティングコンサルティング必須の企業の中でも、最も多い典型的なパターンです。具体的には「SNSの企業アカウントを開設したが、更新が滞っている、今後どのように運用すればいいか分からない」など、実行できていないことが課題のパターンです。このような場合には、業務支援系マーケティングコンサルティングのサポートが必要になりますが、マーケティングコンサルティングに二つの種類があることを知らず、戦略系マーケティングコンサルティングに依頼し、失敗してしまうこともあります。戦略と戦術に問題があるのか、実行に問題があるのか、状況の見極めが肝心です。

まとめ

マーケティングコンサルティングとは、マーケティングの計画もしくはその実行を担う仕事で、戦略系マーケティングコンサルティングと業務支援系マーケティングコンサルティングに分かれます。どちらもできるマーケティングコンサルティング会社は中々見つからないのが現実で、企業のマーケティング課題の状況に応じて、依頼をすべきマーケティングコンサルティング会社は変わります。成功への最短距離を示して欲しければ、戦略系マーケティングコンサルティング会社に、成功への道のりを伴走して欲しければ、業務支援系マーケティングコンサルティング会社です。本コラムが、マーケティングコンサルティングを知らない方、これからマーケティングコンサルティングを検討されている方の参考になれば幸いです。

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