お客さまはなぜ、あなたの商品やサービスを選ぶのでしょうか? 値段が安いから?品質が良いから?それだけでは、他の会社との違いを見つけるのは難しいかもしれません。日々新しい商品が溢れる中、お客さまは「本当に自分にとって価値があるのは何か?」と悩んでいます。
この悩みを解決するのが、「ベネフィット」です。 ベネフィットとは、お客さまがあなたの商品やサービスを利用することで得られる具体的なメリットのこと。例えば、「忙しい毎日でも、短時間で美味しいご飯が食べられる」「おしゃれで周りから褒められる」など、お客さまの生活を豊かにするようなメリットです。
本記事では、このベネフィットを明確にし、ビジネスに活かす方法を解説します。 具体的なベネフィットを提示することで、お客さまの心を掴み、選ばれる商品・サービスへと成長させることができます。
ベネフィットの身近な例
私たちは日々、さまざまな商品やサービスに囲まれて生活しています。なぜ、私たちはこれらを購入するのでしょうか?単に『欲しい』という気持ちだけでなく、そこにはもっと深い理由があるはずです。
商品を購入するとき、私たちは、その商品が私たちの生活にどのような『価値』をもたらしてくれるのか、つまり『ベネフィット』を求めているのです。
本節では、この『ベネフィット』が、私たちの日常生活においてどのような役割を果たしているのかを、具体的な例を交えて解説していきます。
日常生活でのベネフィットの例
私たちは、モノを選ぶとき、その機能だけでなく使うことで得られる嬉しい気持ちや、自分にとっての価値といった、さまざまなメリットを求めています。このメリットのことを『ベネフィット』と言います。例えば、高級ブランドのバッグは気分が上がったり、エコな製品は地球にも優しい気持ちになったりしますよね。これがベネフィットです。
ベネフィットが重要な理由
お客さまにどんな価値をもたらせるか、これがマーケティングにおける「ベネフィット」です。商品の機能だけでなく、お客さまの生活をどう良くするかを伝えることは、単に商品を売るだけでなく、お客さまとの信頼関係を深め、ブランドを成長させるために欠かせません。
ベネフィットを明確にすると、
⑴お客さまの購買意欲向上
商品のメリットを具体的に伝えることで、お客さまはより商品に興味を持ちます。
⑵競合との差別化
他社との違いを明確にし、自社の商品を選んでもらうことができます。
⑶顧客満足度の向上
お客さまの期待を超える価値を提供することで、リピーターを獲得できます。
⑷高価格帯での販売
商品の価値を理解してもらうことで、高価格でも販売できる可能性が高まります。
ベネフィットがマーケティングに与える影響
ベネフィットは、商品やサービスを選ぶ上での決め手になります。顧客の心を掴み、購買意欲を高めることで、マーケティングに大きな影響を与えます。具体的には、以下の点で効果を発揮します
⑴ 効率的なマーケティング活動
顧客が本当に求めているものを理解することで、より的を絞ったマーケティング活動が可能になります。
⑵響くメッセージ
顧客の心に響くメッセージは、購買意欲を刺激し、売上アップにつながります。
⑶効果的なプロモーション
ベネフィットを軸にしたキャンペーンや広告は、多くの顧客の目に留まりやすくなります。
⑷強いブランドへ
顧客に価値を提供し続けることで、ブランドに対する信頼感が生まれ、長期的な成長へとつながります。
ベネフィットの種類
ベネフィットには、大きく分けて3つの種類があります。それは、機能的ベネフィット、情緒的ベネフィット、そして社会的ベネフィットです。
機能的ベネフィット(製品・サービスがもたらす具体的な効果)
機能的ベネフィット とは、簡単に言うと、商品やサービスを使うことで得られる具体的なメリットのことです。例えば、掃除機を使えば部屋が綺麗になるなど、私たちの生活を便利にするような効果ですね。
情緒的ベネフィット(心理的な満足感やステータス)
情緒的ベネフィットとは、商品やサービスを利用することで得られる心の満足感を指します。例えば、高級ホテルに宿泊すると、気分がリフレッシュされ、特別な体験を通じて心が豊かになる感覚を味わうことができます。
社会的ベネフィット(周囲からの評価や共感)
私たちは誰しも、周りの人に認められたい、そして誰かとつながりたいという気持ちを持っています。ある商品やサービスを使うことで、そんな願いが叶うことがあります。例えば、人気のスポーツブランドのウェアを着ることで、同じスポーツを楽しむ仲間と共通の話題で盛り上がったり、一体感を味わうことができます。このような、周囲の人とのつながりや一体感を深める効果を社会的ベネフィットと言います。
ベネフィットを特定する方法
お客さまが何を求めているのか、つまりどんな『ベネフィット』があるのかを明確にすることは、商品開発やマーケティングの出発点です。お客さまの生活をより良くする、それがベネフィット。ベネフィットを特定することで、競合との差別化を図り、選ばれる商品を作ることができます。
ベネフィットを特定するための3つの方法をご紹介します。
顧客の声に直接触れる
⑴顧客インタビュー
お客さま一人ひとりとじっくり話し、製品やサービスについて率直な意見を聞きましょう。「スマートフォンで何をしたいですか?」「どんなところが不便ですか?」といった、普段なかなか聞けないようなことを質問することで、お客さまの本当の気持ちが見えてきます。お客さまが抱えている悩みや、解決したいことを知ることで、どんな機能やサービスが喜ばれるのか、具体的にイメージできるようになります。
(2)顧客アンケート
たくさんの人にアンケートに答えてもらい、お客さま全体の傾向をつかみましょう。具体的な質問を用意して、数値で表せるデータだけでなく、お客さまの言葉で書かれた意見も集めます。アンケート結果を分析することで、「お客さまは〇〇を求めているんだ!」といった共通点を見つけ出すことができます。
競合との比較分析:SWOT分析
自社の強み、弱み、機会、脅威を客観的に分析します。自社の強みを活かして、他の会社との違いを際立たせるためには、客観的に自分たちを分析することが必要です。強みを基に、お客さまが本当に求めているものを提供することで、競合他社との差を広げ、より多くの顧客を獲得できるでしょう。例えば、同じような機能を持つスマートフォン同士を比較し、自社の製品が他の製品にはない、ユニークな機能やサービスを提供しているかどうかを分析します。
データに基づいた仮説検証
⑴顧客の行動分析
顧客が普段どんな行動をしているのか、一つひとつ詳しく見ていきましょう。たとえば、どんな商品を買っているか、どんなウェブサイトを見ているかなどを分析することで、その人が本当に求めているものが何なのか、より深く理解することができます。
⑵A/Bテスト
同じ商品でも、アピールするポイントを少し変えて、どちらが効果的か試してみましょう。例えば、「高性能」と「使いやすさ」というように、異なる言葉で広告を出して、どちらの広告に人が多く集まるか比べてみるのです。このように、実際に試してみることで、お客さまの心に響く言葉を見つけることができます。
これら3つの方法を組み合わせることで、ベネフィットをより正確かつ多角的に特定することができます。
顧客視点で考える商品・サービス開発
お客さまが「本当に欲しかったのは、これだったんだ!」そう思ってもらえるような商品やサービスを生み出すこと。それが、顧客視点の製品開発です。単なる機能を提供するだけでなく、お客さまの心の奥底にあるニーズを理解し、共感することで、革新的なアイデアが生まれ、お客さまとの絆を深めることができるのです。
お客さまの「欲しい!」を深く理解する
お客さまが何を求めているのか、具体的にイメージしてみましょう。例えば、子育て中の女性なら、家事をもっと楽にしたい、子どもの成長をサポートしたいと考えているかもしれません。
お客さまが喜ぶ商品・サービスを作る
お客さまが何を求めているのかが分かれば、商品やサービスをより良くすることができます。例えば、スマホアプリなら、たくさんの機能よりも、簡単にサクサク使える方が喜ばれるかもしれません。
お客さまの心に響く言葉で伝える
「この商品を使えば、きっと喜んでくれるはず!」という気持ちを、言葉で伝えてみましょう。例えば、「乾燥肌で悩んでいるあなたへ。この化粧品は、お肌に潤いをたっぷり与え、ふっくらとした肌に導きます。」のように、具体的に説明することで、お客さまは「私のことを理解してくれている!」と感じてくれるでしょう。
ベネフィットを伝えるための具体的な方法
では、ここからは、お客さまにどうすれば商品の魅力が伝わるのか、より具体的な方法を見ていきましょう。
顧客視点でのメリット訴求
商品の機能を、お客さまの生活につながるメリットとして伝えましょう。例えば、『高性能なCPUを搭載』ではなく、『複数のアプリが同時にスムーズに動くので、仕事がはかどります。』のように、お客さまが実際に得られるメリットを具体的に示すことが大切です。
ストーリーテリングと共感の創出
商品にまつわるストーリーを語ることで、お客さまは商品に愛着を感じ、より深く理解することができます。商品の開発秘話や、お客さまの声を紹介することで、共感をさせ、購入意欲を高めましょう。
多様な表現手段による効果的な伝達
文字だけでなく、動画や画像、音声など、さまざまな方法を使って商品を紹介することで、お客さまに商品の良さをより深く理解してもらうことができます。例えば、商品の使い方がひと目でわかる動画や、実際に商品を使ったお客さまの声を掲載することで、お客さまは商品に共感し、購入を決める可能性が高まります。さらに、人気のある人に商品を紹介してもらうことで、より多くのお客さまに知ってもらうこともできます。最近では、VRやARといった新しい技術を使って、商品を実際に使っているような体験を提供することも可能になりました。
お客さまの心に響く商品やサービスを提供するためには、単に商品を売るだけでなく、お客さまが何を求めているのかを深く理解することが大切です。お客さまの視点に立って、どんなことで喜んでくれるのか、どんな悩みを解決できるのかを考え、商品やサービスを開発することで、お客さまとの信頼関係を築き、リピーターになってもらうことができます。そうすることで、お客さまはあなたのブランドを気に入り、何度も利用してくれるようになるでしょう。
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