「ロイヤリティマーケティング」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。ロイヤリティマーケティングとは、顧客からの愛着や信頼を獲得するための戦略です。例えば、あなたがよく利用するコンビニのポイントカードや、カフェのスタンプカードを思い浮かべてみてください。これらはすべてロイヤリティマーケティングの一環です。ポイントを貯めることでお得な特典がもらえたり、スタンプがたまると無料のドリンクがもらえたりしますよね。こうした仕組みを通じて、顧客が繰り返し利用したくなるような環境を作り出します。企業に愛着を持ってもらうことは、限られた市場の中で勝ち抜くためにとても重要なことです。今回は「ロイヤリティマーケティング」が重要な理由や実施する際の注意点などについて解説します。お客さまから愛される企業をめざすなら、ぜひご一読ください。
ロイヤリティマーケティングとは
それではまず、ロイヤリティマーケティングとはどういうものなのかについて解説していきます。
そもそもロイヤリティとは
ロイヤリティとは、顧客が特定のブランドや企業に対して持つ忠誠心や愛着をさします。
ロイヤリティが高い顧客は、たとえ他の選択肢があっても、企業やブランドに対して強い信頼感を持っているため再購入の可能性が高く、企業にとって安定した収益源につながります。
また、ロイヤリティが高い顧客は、周りの知人や友人、家族などに対しても自分が愛着を持っている企業やブランドを推薦することが多く、これが新たな顧客獲得につながるのです。
このように、ロイヤリティは企業の成長において欠かせない要素です。
ロイヤリティマーケティングとは
ロイヤリティマーケティングとは、前述した、顧客の「ロイヤリティ」を高める取り組みです。
具体的な手法としては、はじめにご紹介したポイントカードやスタンプカードの他に、会員制度やランク制度などがあります。会員限定の特典・サービスの提供や、ランクアップするごとにポイント還元率が上がったり、割引率が高くなるなどの特典を進呈することにより、ロイヤリティを高めることができます。
ロイヤリティの高い顧客(ロイヤルカスタマー)は、ロイヤリティが低い顧客に比べて、頻繁に商品・サービスを購入し、自社の利益に貢献してくれます。一度掴んだ顧客を離さず、何度もリピートしてもらうために、ロイヤリティマーケティングはとても重要な手法です。
ロイヤリティマーケティングの進め方
それではここで、ロイヤリティマーケティングを実践するための基本的な進め方を解説します。
目的を設定する
ロイヤリティマーケティングを実施する前に、まずは目的を明確に設定しましょう。
ロイヤリティマーケティングは顧客ロイヤリティを高めるためのものですが、その先の目標は企業によって異なります。
「リピート率を向上したい」「顧客単価をアップしたい」「解約率を下げたい」「企業や商品・サービスのファンを増やしたい」など、主要な目的を設定しましょう。
また、目的を設定する際は、具体的な金額や人数などの数値を入れることも大切です。
自社内でロイヤリティマーケティングを行う目的と目標を明確にし、それに合った施策を実施していくことが重要です。
顧客データを収集・分析する
ロイヤリティマーケティングで実施するプログラムを決定する前に顧客分析を行いましょう。
ロイヤリティマーケティングでは、顧客がどのような行動を取り、どのようなことで満足度が高まるのかを理解することが重要です。このため、顧客の属性(年齢・性別・居住地・ライフスタイルなど)、購入頻度、最終購入日、累計購入金額、流入経路、顧客の興味・関心などの情報を収集・分析した上で、ターゲットを絞り、どのようなタイプの顧客に対して施策を実行するかを決定します。
プログラムを決定する
ロイヤリティマーケティングを実施する上での目標設定や顧客分析ができたら、次に、実施するプログラムを決定します。
プログラムとは、ロイヤリティを高めるためのマーケティング施策のことです。
アプローチするターゲットに対して、どのような施策を実施すれば顧客ロイヤリティが高まるのかを考え、プログラムを選定します。
例えば、顧客単価のアップが目標であれば、購入金額に応じてブロンズ、シルバー、ゴールドなどの会員ランクを分け、ランクに応じてポイント還元率や割引率を決定し、「次のランクまであと◯◯円」などのメッセージを発信することで購買意欲を向上させたり、月額サービスの解約率を下げることが目標であれば「1年間の申し込みで2ヵ月分無料」とするなど、目標やターゲットに合ったプログラムを選定しましょう。
プログラムを実施し、効果検証と改善をする
プログラムの内容が決定したら、プロモーションを実施して、プログラムの存在を認知してもらいましょう。
会員向けにメールマガジンやダイレクトメールなどを送付したり、各種SNSや公式サイト上で情報を発信したり、会員向けアプリやポイントアプリで情報を提供するなどして、プログラムの利用促進を図ります。
これらの施策は1回だけではなく定期的に実施し、継続的にプログラムの利用を促すことが大切です。
プログラムを実施した後は効果を検証しましょう。「実施したら、それで終わり」ではなく、効果を検証して改善すべき点を洗い出し、目標数値に達成するまで改善を続けることが重要です。PDCAサイクルを回して顧客体験を改善していきましょう。
ロイヤリティマーケティングを実施する際の注意点
ロイヤリティマーケティングを実施する際には、以下のような点に注意が必要です。
長期的な視点を持つ
ロイヤリティマーケティングは短期的な成果を求めるものではありません。ロイヤリティを高めるには顧客との信頼関係を構築する必要があるため、どうしても時間がかかってしまいます。すぐに効果が出ないからと施策を途中でやめてしまうことがないよう、長期的な視点で施策を計画し、実行することが重要です。ただし、漫然と続けるのではなく、顧客の意向を適切に把握し、プログラムに反映させて改善し続けることを忘れないようにしましょう。
顧客との積極的なコミュニケーション
ロイヤリティマーケティングでは、顧客とのコミュニケーションも重要になります。
信頼関係を構築し、愛着を持ってもらうためには顧客とコミュニケーションを重ねることが必要となります。
商品・サービスの改善やプログラムの改善の際に、顧客の意見を迅速に反映させることによって、意見を言った顧客は企業に貢献しているという心理が高まり、ロイヤリティの醸成につながります。
例えば、商品を使用した顧客が、「この部分の使い方がわかりづらかった」と発信したとします。これに企業側がすぐに反応し、詳しい使い方の動画などを作成して公開すれば、「この企業は顧客の意見を真摯に受け止めて対応をしてくれる」と感じ、その企業のファンになる可能性が高くなります。多くの人は、自分の意見に耳を傾けてくれる相手との間に信頼関係や愛着を感じるものです。顧客の意見に常に敏感であることを積極的にアピールしましょう。
参加しやすいシステムを構築する
ロイヤリティマーケティングで実施するプログラムは、顧客が簡単に参加できるように設計することが重要です。手続きが複雑だったり、参加する条件のハードルが高すぎると、せっかく興味を持ってくれた顧客の離脱を招く可能性があります。誰にでもわかりやすく、利用しやすいプログラムにして、参加方法の説明文や、動画などを公開するなどの工夫をするとよいでしょう。
ロイヤリティマーケティングは、顧客に自社や自社の商品・サービスに愛着を持ってもらい、売上や利益に貢献してもらうためのマーケティング活動です。
うまく活用できれば、顧客と企業の両者にとって、とても有益なマーケティングとなります。
このコラムをきっかけに、ロイヤルマーケティングをの活用について検討されてみてはいかがでしょうか。
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