近年、SNSの普及とともに、インフルエンサーマーケティングは企業のマーケティング戦略において大きな存在となっています。インフルエンサーマーケティングとは、インフルエンサーと呼ばれる影響力のある個人を介して、商品やサービスの魅力を消費者に伝え、購買意欲を高める手法です。本コラムでは、インフルエンサーマーケティングの基本から実践方法までを詳しく解説します。
インフルエンサーマーケティングの基本
インフルエンサーとは
インフルエンサーとは、特定の分野において高い専門性や人気を持ち、多くのフォロワーやファンを持つ個人のことを指します。SNS上で発信する情報や意見が、多くの人の行動や購買に影響を与えるため、企業はインフルエンサーと連携することで、自社の商品やサービスを効果的にPRすることができます。
インフルエンサーの種類
インフルエンサーは、フォロワー数や影響力の範囲によって、以下のような種類に分類されます。
- メガインフルエンサー
- フォロワー数が100万人を超えるインフルエンサー。主にテレビやマスメディアへの露出が多く、知名度が高い芸能人などがメガインフルエンサーに該当します。
圧倒的な影響力を持つものの、フォロワーにとっては自身とかけ離れた印象を持たれる場合もあります。 - ミドルインフルエンサー
- フォロワー数が10万人を超えるインフルエンサー。SNSを中心に人気を集めて活動し、メガインフルエンサーほどではないものの、メディアへの露出・書籍出版・企業とのコラボレーションなどをおこなっていることも少なくありません。美容、グルメなどジャンルに特化した情報発信をしていて、各ジャンルに興味関心が高いフォロワーが集まっている傾向にあります。
- マイクロインフルエンサー
- フォロワー数が1万人から10万人のインフルエンサー。特定のニッチな分野に特化しており、熱心なファンを持つことが多いです。メガインフルエンサーやミドルインフルエンサーに比べ、発信者とフォロワーの距離感が近く、コメントやリアクションを取りやすい点が特徴です。フォロワーにとって身近な存在として共感を得やすい傾向にあります。
- ナノインフルエンサー
- フォロワー数が数千人から数万人のインフルエンサー。マイクロインフルエンサーに比べてフォロワーが少なく、友達に近い感覚で繋がれるインフルエンサーです。より限定されたターゲット層への強い影響力を持つのが特徴で、身近な存在として親しみやすく、高いエンゲージメント率が期待できます。
インフルエンサーマーケティングの手法
インフルエンサーマーケティングの基本的な手法には以下のようなものがあります。
製品レビュー
インフルエンサーが製品を試用し、その感想をフォロワーに共有する方法です。
スポンサー投稿
インフルエンサーが企業からの依頼を受けて特定の製品やサービス紹介を投稿する方法です。
コラボレーション
インフルエンサーと共同でキャンペーンやコンテンツを企画・制作する方法です。
アンバサダー契約
長期的にインフルエンサーと契約し、ブランドの顔として活動してもらう方法です。
イベント参加
インフルエンサーが企業のイベントに参加し、その様子をフォロワーに伝える方法です。
インフルエンサーマーケティングのメリットとデメリット
メリット
インフルエンサーマーケティングには以下のようなメリットがあります。
高いエンゲージメント率
インフルエンサーのフォロワーは彼らの意見や推薦に対して常に高い関心を持っています。このため、インフルエンサーの発信するコンテンツについても、フォロワーから関心を集めやすく、高いエンゲージメント率が期待できます。
ターゲット層へのピンポイントなアプローチ
インフルエンサーのフォロワーは特定の興味や関心を持つことが多いため、インフルエンサーの属性に合わせて、特定のターゲット層にピンポイントでアプローチすることが可能です。
口コミ効果の最大化
インフルエンサーの推薦は消費者の購買行動に大きな影響を与える口コミ効果を最大化し、信頼性の高い情報として受け取られます。この為、大きな口コミ効果が期待できます。
ブランド認知度の向上
インフルエンサーのネットワークを通じて、短期間でブランド認知度を向上させることができます。
デメリット
インフルエンサーマーケティングには以下のようなデメリットもあります。
対効果の測定が難しい
インフルエンサーマーケティングの効果を正確に測定することは難しく、ROI（投資対効果）を算出するのが難しい場合があります。
インフルエンサーの選定が難しい
数多くのインフルエンサーの中から、自社のブランドイメージやターゲット層に合った人物を選ぶ必要があります。インフルエンサーを選定する際には、「どのような投稿をしているのか」「どの投稿が反応がいいのか」「なぜフォロワーが多いのか」などを分析します。さらにインフルエンサーのフォロワーについても、「どのようなフォロワーが多いのか」「他にはどのようなアカウントをフォローしているのか」「日頃どのような投稿をしているのか」などを分析し、総合的に自社と相性がいいインフルエンサーかを見極めて選定しなければならないため、難易度が高くなります。
炎上リスクがある
インフルエンサーマーケティングは、インフルエンサーの行動や発言によってブランドの評判が左右されるため、炎上リスクをはらんでいます。インフルエンサーが不祥事を起こしたり、不適切なコメントをしたりすることによって、それが直接ブランドイメージに悪影響を及ぼす可能性があります。
インフルエンサーマーケティングを実施する際には以上のようなメリット、デメリットを考慮する必要があります。
インフルエンサーマーケティングの実践方法
戦略の立て方
効果的なインフルエンサーマーケティングの戦略を立てるためには、以下のようなステップが重要です。
キャンペーンの具体的な目標を設定します。例えば、ブランド認知度の向上、製品の売上増加、フォロワーの増加などがあります。
キャンペーンのターゲットとなるオーディエンスを明確にします。
ターゲットオーディエンスに最も影響力を持つインフルエンサーを選定します。
インフルエンサーの選び方
適切なインフルエンサーを選定するためには、以下のようなポイントを考慮します。
フォロワーの質
フォロワーの数だけでなく、フォロワーの質やエンゲージメント率を重視します。
ブランドとの親和性
インフルエンサーのコンテンツがブランドのイメージや価値観と一致しているかを確認します。
過去の実績
インフルエンサーの過去のキャンペーン実績や成功事例を参考にします。
最近では自社の商品を宣伝したい企業と、SNSでの影響力を利用してビジネスにつなげたいインフルエンサーをマッチングさせるためのプラットフォームも提供されています。また、インフルエンサーの所属事務所に依頼するという方法もあります。しかし、これらを利用する場合は費用も必要になるため、自社のリソースを考慮しながら、インフルエンサーを選出する方法を検討しましょう。
インフルエンサーマーケティングの実施と管理
インフルエンサーマーケティングを効果的に実施し、管理するためには以下のようなポイントが重要です。
明確なガイドラインの提供
インフルエンサーに伝えたいメッセージや表現方法を具体的に伝えます。
定期的なコミュニケーション
インフルエンサーとの定期的なコミュニケーションを通じて、施策の進捗状況を確認し、必要に応じて調整を行います。インフルエンサーとの信頼関係を構築することも必要です。
効果測定
実施した施策の効果を測定し、エンゲージメント率、フォロワーの増加、売上の変動などを数値で把握します。この結果を今後の改善につなげるようにします。
まとめ
インフルエンサーマーケティングは、現代のデジタルマーケティング戦略の中で非常に効果的な手法です。適切なインフルエンサーを選定し、効果的な戦略を立てることで、ブランド認知度の向上や売上の増加を実現することも可能です。本コラムで紹介したポイントを参考に、自社のブランドに合った効果的なインフルエンサーマーケティングを展開して、ビジネスの成長につなげてみてはいかがでしょうか。
NTTタウンページ株式会社が運営する「Myタウンページ」であれば無料の会員登録をするだけで、Webマーケティングについての基本的な知識を始めとしたさまざまなコラムが読み放題となっています。
また、資格を持ったWebマーケティングの専門家が、無料でWebマーケティングに関する相談※に乗ってくれるため、「始めてみたいけど手始めに何をすれば良いのかわからない」という悩みをお持ちの方にぴったりです。
無料の会員登録は簡単5分で完了します。ぜひ「Myタウンページ」に無料の会員登録を！
※ 相談時間は1回30分までで、利用可能回数は1会員につき月1回まで
