「せっかく自社のサービスを利用してくれたのに、一度きりでリピートにつながらない・・・。」そんなお悩みを抱えていませんか?一度サービスを利用してくれたお客さまが、その後も継続して利用してくれるのが企業にとっての理想ではないでしょうか。
一度利用してくれたお客さまを顧客として維持し続ける、顧客維持率の向上は、企業の成長と安定にとって非常に重要です。
このコラムでは、顧客維持率の基本的な考え方から、計算方法、業界ごとの平均値、成功する企業が共通して持つ戦略などについて解説します。
顧客維持率とは?
顧客維持率の基礎知識と重要性
顧客維持率とは、一定期間内に自社の製品やサービスを継続して利用している顧客の割合を示す指標です。例えば、あるECサイトの1年前の顧客のうち、現在も利用している顧客の割合が顧客維持率です。顧客維持は、新規顧客獲得よりも、企業の収益安定や成長に大きく貢献します。なぜなら、ロイヤルティの高い顧客は、平均的な顧客よりも購入頻度が高く、また、自社の製品やサービスを友人や家族に積極的に紹介してくれるからです。
計算方法と指標の解説
顧客維持率の計算式は以下のとおりです。
◆顧客維持率の計算式
(期間終了時の総顧客数 - 期間中に増えた新規顧客数) ÷ 期間開始時の既存顧客数 × 100
この計算方法により、どの程度の顧客がその期間内に維持されたかを数値として把握することができるのです。具体例として、期間開始時に1,200人の顧客がおり、期間中に700人の新規顧客を獲得し、最終的に顧客が1,500人になった場合、顧客維持率は(1,500 - 700)÷ 1,200 × 100 = 66.67%となります。このように具体的な数値で測定することで、企業はどの程度顧客維持をすることができているかを理解し、戦略を見直す基準とすることができます。
顧客維持率における業界別平均を意識する
顧客維持率は業界によって平均値が異なります。一般的に、B to Bビジネスにおいては高い顧客維持率が求められ、平均して80%以上が理想的とされています。一方、B to Cビジネスでは顧客のニーズが多様化するため、その平均はやや低めです。特にサブスクリプションモデルを採用している企業では、顧客維持率がビジネスの成否を大きく左右します。そのため、業界ごとの平均値を意識しながら、各企業が具体的に顧客維持率向上のための対策を講じることが必要となります。
業界別顧客維持率について
前述したように、顧客維持率は業界によって異なります。例えば、B to Bビジネスである、ソフトウェア業界では平均85%、コンサルティング業界では90%と高い水準が求められます。一方、B to Cビジネス、特にファッション業界では、顧客の嗜好が頻繁に変化するため、平均65%程度と比較的低い傾向にあります。
顧客維持率が低下する原因
主な原因とその影響
■商品・サービスに対する満足度の低下
提供している商品やサービスが、顧客の期待に応えられていない場合、顧客は他の選択肢を探し始めます。これは、製品の品質問題、サービスの遅延、サポート体制の不十分など、さまざまな要因が考えられます。満足度の低下は、顧客維持率の低下に直結し、企業の収益に悪影響を与えます。
■商品・サービスの魅力の伝達不足
顧客が、自社の商品やサービスの価値を十分に理解できていない場合、他の競合製品との差異化が難しくなり、顧客は簡単に乗り換えてしまいます。効果的なマーケティングやコミュニケーションが不足していることが、この原因として考えられます。顧客に、自社の製品やサービスがいかに優れているのかを明確に伝え、購買意欲を喚起することが重要です。
企業がよく犯しがちなミス
企業が顧客維持率を低下させてしまう主な原因として、以下の3点が挙げられます。
■顧客ニーズの把握不足
顧客の期待や要求を十分に理解せずにサービスを提供してしまうと、顧客満足度が低下し、結果として顧客離れ・顧客維持率の低下につながります。マーケティングやサービス提供の段階から、顧客の声に積極的に耳を傾ける姿勢が求められます。
■カスタマーサービスの不足
顧客が問題を抱えた際に、迅速かつ丁寧なサポートを提供できないと、顧客の不満が募り、他の企業に目を向ける可能性が高まります。特に、現代の顧客は、パーソナライズされたサービスを期待しているため、一律の対応ではなく、一人ひとりの顧客に合わせた個別対応が重要です。
■パーソナライゼーションの不足
顧客一人ひとりが異なるニーズを持っているにも関わらず、一律のサービスを提供してしまうと、顧客は「自分には合わない」と感じてしまい、離れてしまう可能性があります。顧客データに基づいたパーソナライズされたサービスを提供することで、顧客の満足度を高め、ロイヤリティを向上させることができます。
顧客維持率を向上させるための戦略
成功する企業の共通戦略
高い顧客維持率を誇る企業は、共通して以下の戦略を採択しています。
・顧客とのコミュニケーション強化: 顧客のニーズを深く理解するために、定期的にアンケートやヒアリングを実施し、顧客との対話を重視します。
・高品質なカスタマーサービスの提供: 顧客からの問い合わせに迅速かつ丁寧に対応し、顧客の不満を未然に防ぎ顧客維持率を向上させます。
・リテンションプログラムの実施: ポイント制度や会員制プログラムなど、顧客の継続的な利用を促すためのプログラムを導入します。
・パーソナライズされたサービスの提供: 顧客一人ひとりのニーズに合わせた商品やサービスを提供することで、顧客満足度を高め顧客維持率を向上させます。例えば、顧客の過去の購入履歴から興味のある商品を予測してパーソナライズされた商品のおすすめを行ったり、誕生日や記念日など顧客の特別な日に合わせてパーソナライズされたメッセージや特典を提供したりします。
これらを実践することで、顧客満足度が向上し、解約率の低下につながります。また、顧客からの口コミによる新規顧客獲得にもつながり、結果として企業の収益向上に貢献するのです。
カスタマーエクスペリエンス向上の重要性
カスタマーエクスペリエンス(Customer Experience)とは「ある商品やサービスの利用における顧客視点での体験」のことです。CXと略され、「顧客体験」や「顧客エクスペリエンス」とも言われます。
カスタマーエクスペリエンスの質を高めることを「CX向上」といい、CXを向上させることで顧客離れを防ぎ、顧客維持率の向上につながります。
CX向上のためには以下のようなことが必要となります。
パーソナライゼーションを重視する
現代の顧客は、画一的なサービスではなく、個々のニーズや好みに応じた特別な体験を求めています。パーソナライゼーションは、CX向上、顧客維持率向上ための強力な手段です。 顧客データを活用し、一人ひとりの顧客に合わせたカスタマイズされたサービスや製品を提供することで、顧客は「自分にとって価値のあるサービス」と感じ、満足度が向上します。
フィードバックの活用
顧客からのフィードバックは、企業がサービスや製品を改善するための貴重な情報源です。顧客の意見を積極的に取り入れ、迅速に対応することで、より良いカスタマーエクスペリエンスを提供できます。フィードバックを活用することで、潜在的な問題を早期に発見し、顧客離れを防ぎ顧客維持率の向上につながります。
・定期的なアンケート調査
・SNSやレビューサイトの分析
・カスタマーサポートとの連携
上記の方法で、顧客の声を収集し、サービス改善に活かすことによって顧客維持率も向上します。
中小企業でも実践可能な顧客維持率向上の方法
中小企業が顧客維持率を高めるためには、大企業のような大規模なリソースは必ずしも必要ではありません。まず、顧客とのコミュニケーションを重視し、親しみやすい接客を通じて信頼関係を構築することが重要です。パーソナライズされたコミュニケーションは、顧客の特別感を高め、リピート利用を促進します。
さらに、アンケートやフィードバックを活用して顧客のニーズを把握し、それに基づいたサービス改良を行うことが効果的です。これにより、顧客ニーズにより近い商品やサービスの提供が可能となり、高い満足度を得ることができます。
また、ポイント制度の導入や、ロイヤルティの高い顧客に対して特別な割引を行うなど、顧客が再度購入したいと思える仕組みを整えることも、中小企業にとって顧客維持率を向上させるための実践可能な戦略といえるでしょう。
まとめ
顧客維持率向上は、企業の安定的な成長のために不可欠な要素です。
顧客中心の戦略を展開し、顧客に長期的な価値を提供することで顧客の心をつかみ、競合他社との差異化を図ることが求められます。
顧客維持率向上のために、顧客一人ひとりを大切にし、満足度を高めることで、より良い関係を築いて、企業の成長につなげましょう。
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