ファンベースマーケティング入門

お客さまとのつながりを深め、より良い関係を築きたいとお考えのあなたへ。
皆さんは、自社の商品やサービスを心から気に入ってくださる、熱心なファンをどのように増やしていきたいですか?
 
従来の一過性の関係ではなく、お客さま一人ひとりと深くつながり、共に成長していく「ファンベースマーケティング」という考え方が注目されています。
このマーケティング手法は、お客さまを単なる顧客ではなく、ブランドを共に創り上げていくパートナーとして捉えるものです。
 
この記事では、今日から実践できる、ファンを大切にするマーケティングのステップと、その効果についてご紹介します。

ファンベースマーケティングとは

顧客を単なる購入者から、商品やサービスを心から愛してくれるファンへと変え、ビジネスを成長させる。それが「ファンベースマーケティング」です。このマーケティング手法によって、企業と顧客との間に強い絆と共に成長していく関係が作られます。ここでは、ファンベースマーケティングの基礎と、企業が得られるメリットについて詳しく解説します。

従来のマーケティングからファンベースマーケティングへ

昔は、商品をたくさん売るために、テレビCMや新聞広告などを使って、とにかく多くの人に知ってもらうことが大切でした。でも今は、ただ商品を売るだけでなく、お客さまと仲良くなって、ずっとファンでいてもらうことをめざすファンベースマーケティングが注目されています。

●具体的な違い

従来のマーケティングファンベースマーケティング
お客さまとは、商品を買ってもらう相手お客さまとは、一緒に商品を作っていく仲間
商品を売ることが一番大切お客さまと仲良くなって、長くお付き合いすることが大切
広告でたくさん商品を売るお客さまの意見を聞いて、より良い商品を作る

今、ファンベースマーケティングが注目される理由
今は、似たような商品がたくさんあって、どれを選べばいいか迷う人が多いですよね。そのような中で、お客さまに「この会社のものしか使わない!」と思ってもらうためには、お客さまとのつながりを大切にすることが必要なのです。
 
例えば、洋服店なら、お客さまに「どんな服が欲しいですか?」と直接聞いてみたり、SNSで意見交換をしたりします。そうやってお客さまと一緒に考えながら、新しい商品を作っていく。これがファンベースマーケティングです。

ファンベースを築くメリット

熱心なファンは、単なるお客さまを超えたかけがえのない存在です。ファンベースマーケティングを成功させることで、以下のような効果が得られます。
 
⑴リピート購入の促進
ファンは、他の商品やサービスを試すことなく、同じブランドの商品を繰り返し購入する傾向があります。これにより、企業は安定した収益を得ることができ、将来の売上を予測しやすくなります。
 
⑵口コミによる販促効果
ファンは、自発的に商品やサービスの良い口コミを広めてくれます。SNSや知人への紹介など、さまざまなチャネルを通じて口コミが広がることで、新たな顧客獲得につながり、広告費を抑えることができます。
 
⑶ブランドロイヤリティの向上
ファンは、ブランドに対して強い愛着と信頼を抱いています。そのため、競合他社の商品が登場しても、簡単に他のブランドに乗り換えることはありません。
 
⑷商品開発への貢献
ファンは、企業にとって貴重な情報源です。アンケートやSNSを通じて、ファンから直接意見や要望を聞き、商品開発に活かすことができます。ファンと一緒に商品を創り上げることで、より顧客満足度の高い商品を生み出すことができます。
 
⑸危機管理能力の向上
ブランドイメージが低下するような危機的な状況が発生した場合、ファンは企業を擁護してくれる可能性があります。これは、企業の評判を守り、ブランド価値を維持するために非常に重要です。
 
ファンベースマーケティングは、単に商品を売るだけでなく、お客さまとの関係を大切にするマーケティングです。 単に商品を売るだけでなく、お客さま一人ひとりと深いつなががりを作り、長くお付き合いしていくことをめざしています。

中小企業だからこそ、ファンベースマーケティングが有効

大手企業ではないからこそできることがあります。
それは、お客さま一人ひとりと深く関わることができるということです。
 
「ファンベースマーケティング」という考え方を取り入れることで、お客さまを大切にする会社という印象を強く与え、他の会社との差異化を図ることができます。お客さまがファンになってくれれば、そのお客さまが実感した、自社の商品やサービスの良さを、周りの方にもシェアしてくれるおかげで、新規のお客さまも増え、会社は成長を続けていくことができます。

ファンの特定と理解

ファンベースマーケティングを進めるうえで、まず大切なのは、自社を心から応援してくれるファンが、どんな人々なのかを具体的に把握することです。たくさんの顧客の中から、将来的なファンになりうる人を探し出し、その人たちが何を求めているのか、どんな価値観を持っているのかを深く理解することで、より効果的なファンづくりができます。

理想の顧客像(ペルソナ)の制作

ファンを増やすためには、まずターゲットを絞り込みましょう。年齢、性別、趣味、そして何より、あなたのブランドに共感してくれる価値観を持つ人。彼らをペルソナとして定義することで、ターゲット層にあったマーケティングが可能になります。例えば、SNSでのコミュニケーションや、限定イベントの開催など、ペルソナに合わせた施策を取り入れることで、ファンとの距離がぐっと縮まります。

顧客データの分析

お客さま一人ひとりの声は、ファンベースマーケティングにおいてかけがえのない財産です。アンケートやSNSなどを通じて、お客さまの意見を聞き、ファンが求める商品やサービスを提供していきましょう。

共感を生み出す情報発信

ファンベースマーケティングでは、お客さまが「このブランドを応援したい!」と思ってもらえるような、ブランドへの共感を生み出す情報を発信することこそが、ファンを増やす秘訣です。例えば、コーヒー店であれば、フェアトレードコーヒーの導入や、コーヒー豆の産地を訪ねる体験ツアーの開催など、コーヒー豆の生産者とのつながりを重視する姿勢をアピールすることにより、顧客は、単にコーヒーを飲むだけでなく、その一杯のコーヒーが誰かの笑顔につながっていることを知って、ブランドに対する信頼感が高まり、ファンとなるのです。

ファンとの継続的なコミュニケーション

お客さまとの深いつなががりを育むためには、お客さまがブランドに対して感じる想いを大切にすることが欠かせません。お客さまは商品を通じて感じた喜びや感動をその商品を提供してくれた企業とも共有したいと考えています。だからこそ、お客さまの声に真摯に耳を傾け、一緒に成長していくようなコミュニケーションを心がけることが必要です。こうした取り組みを続けることが、ファンベースマーケティングの成功につながるのです。

ブランドの価値観を伝える

お客さまに愛されるブランドを築くには、ブランドが持つ価値観やビジョンを明確に共有することが必要です。ブランドの信念や商品開発の背景といったブランドの価値観を伝えることで、ファンはブランドの一員としての親近感を覚え、愛着が強まります。

SNSやブログを活用した情報発信

SNSやブログは、ファンとのつながりを深める上で欠かせないツールです。日々の情報発信を通して、ファンは常にブランドの最新情報をキャッチし、まるで自分ごとのように感じながら、ブランドの成長を一緒に見守ります。
こうしたコミュニケーションが、ファンとブランドの間に強い絆を生み出し、ファンベースマーケティングを成功へと導きます。
ファンは、単なる顧客ではなく、ブランドのパートナーとして、積極的にブランドを応援し、共に未来を築いていく存在となるのです。

顧客との双方向コミュニケーション

ファンベースマーケティングを進めるうえで、顧客からのコメントやDM(ダイレクトメッセージ)に迅速かつ丁寧に応えることは、ファンとの信頼関係を築くための重要なステップです。ファンが自分の意見が大切にされていると感じることで、ブランドへの愛着は一層強まります。顧客からのフィードバックを大切にし、双方向の関係を築きましょう。

限定感と特別感の演出

熱心なファンには、特別な存在であると感じてもらうことが大切です。限定商品やVIP向けサービスを用意し、ファンに「特別感」を提供することで、「自分だけ」という特別感を味わってもらい、ブランドへの愛着をより一層深めてもらうのも有効な手段です。

VIPプログラムやコミュニティの運営

ファンとの絆を深めるためには、VIPプログラムや会員制のコミュニティといった限定的なサービスがおすすめです。これらのサービスを通じて、ブランドを「自分だけのもの」と感じてもらい、より一層愛着を持ってもらうことができます。

個別対応された提案

一人ひとりのファンのことをよく知り、その方に合った商品やサービスを提案することは、ファンベースマーケティングでは欠かせません。個別対応された提案を行うことで、ファンは「自分だけ」を大切にしてもらえていると感じ、ブランドへの愛着がさらに深まるでしょう。

ファンとの共同創造

ファンベースマーケティングでは、ファンが積極的に意見やアイデアを出し、ブランドの成長に参加できる環境を作ることも大切です。

商品開発やサービス改善への顧客参加

ファンから新商品のアイデアやサービス改善案を募集することで、ファンは自分の意見がブランドに反映されると感じ、大きな喜びを感じます。ファンベースマーケティングでは、顧客の声を取り入れる姿勢が欠かせません。

ファンイベントやワークショップの開催

ファン同士が直接交流できる場を設けることで、彼らは単なるお客さまから、ブランドを共に創り上げる仲間へと変わっていきます。コミュニティの活性化は、口コミによる販促効果だけでなく、ブランドへの愛着を深める効果もあります。

ファン同士のコミュニティ形成

ファン同士がオンラインやオフラインでつながり、交流できる場を作ることは、ブランドを愛する人たちとの絆を深める上で非常に大切です。このコミュニティを通じて、ファン同士のつながりが強まり、自然とブランドの認知度も高まります。これは、ファンを大切にするファンベースマーケティングにおいて、欠かせない要素と言えるでしょう。


ファンベースマーケティングは、一朝一夕で結果が出るものではありません。しかしファァンとのコミュニケーションを大切にし、信頼関係を築くことで、ブランドへの愛着は年々深まり、長期的な視点でビジネスを成長させることができます。今回ご紹介した施策を参考に、あなたのビジネスでもファンとの絆を深めていきましょう。


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