SNSの普及により、私たちのコミュニケーション方法は大きく変わりました。それは、ビジネスの世界においても例外ではありません。今日では、企業が消費者と直接的に関わり、ブランドの魅力を伝えるための強力なツールとしてSNSが注目されています。また、企業活動に留まらず、選挙活動などにも利用されるなど、私達の生活とは切っても切れないほど大きな存在となったSNS。このコラムでは、SNSを活用した集客の重要性と具体的な活用事例について解説します。
SNSとは
そもそもSNSとは
SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)は、インターネット上のコミュニティサイトであり、ユーザーが自身の情報を発信し、他のユーザーと繋がることができるプラットフォームです。インターネットの普及により、個々のネットワークの規模と速度が飛躍的に拡大し、新たな形の交流の可能性が広がりました。
今やSNSは人と人がつながるだけでなく、ビジネスの展開や企業と顧客との関係構築の場としても機能しています。SNSの登場により、マスメディアを介さずに、個人や企業が直接SNS会員とつながり、情報を伝えることが可能になりました。近年では、これらの特徴を活かして、個人だけでなく企業も積極的にSNSを利用し、マーケティングや情報発信の手段としています。
SNSの種類
SNSには様々な種類があり、それぞれ異なる特徴や目的で利用されています。
以下に、主要なSNSの種類とその特徴を簡単に説明します。
- 文章投稿型SNS
- 主にテキスト(文字)を中心に情報を共有するSNSで、例えばX(旧Twitter)やFacebookがこれに該当します。ユーザーは短い投稿を通じて意見や日常を共有し、他のユーザーとコミュニケーションをとることができます。
- 写真投稿型SNS
- 主に写真や画像を中心に共有するSNSで、InstagramやPinterestがこれに該当します。ビジュアルコンテンツを通じて、趣味や興味を共有することができます。
- 動画投稿型SNS
- 動画コンテンツの投稿と共有に特化したSNSで、YouTubeやTikTokがこれに該当します。エンターテイメント、教育、情報提供など、多様な動画が共有されています。
- ライブ配信型SNS
- リアルタイムでの動画配信を行うSNSで、17LiveやSHOWROOMがこれに該当します。ライブイベントや個人の日常を配信し、視聴者と直接コミュニケーションを取ることが可能です。
- 音声投稿型SNS
- 音声を通じたコミュニケーションが特徴のSNSで、Spoonなどがあります。トークショーやディスカッションなど、音声でのコミュニケーションが楽しめます。
- ビジネス特化型SNS
- プロフェッショナルなネットワーキングとキャリア構築に特化したSNSで、LinkedInがこれに該当します。ビジネス関連の情報交換や求人検索に利用されます。
これらのSNSは、個人のコミュニケーションからビジネスのマーケティング、教育やエンターテイメントまで、幅広い用途で活用されています。ユーザーは自分の興味やニーズに合わせて、適切なSNSを選んで利用することができます。また、多くのSNSは無料で利用可能ですが、一部には有料サービスも存在します。
SNSを集客に活かすには
SNSを利用した集客方法
SNSを活用して自社の顧客を増やすには、自社のSNSアカウントで投稿したり、SNS上で広告を配信するなど、さまざまな方法があります。
SNSアカウント運用
SNSアカウント運用は、自社の公式アカウントを作成し、情報発信やユーザーとの直接コミュニケーションを通じて顧客との関係を深める戦略です。このプロセスでは、拡散性の高い情報提供、目を引く画像や動画の投稿、そして一貫した投稿レイアウトが必要とされます。また、自社アカウントはSNS上のホームページとしての役割を果たし、ブランディングにおいても重要な位置を占めます。
SNSごとに異なるユーザー層、コミュニケーション方法、アルゴリズムを理解し、それぞれの特性に合わせた運用が成功への鍵となります。顧客をファン化するためには、これらの要素を踏まえた上で、効果的なコンテンツとエンゲージメント戦略を展開することが不可欠です。
SNS広告
SNS広告は、InstagramやX(旧Twitter)などの主要なSNSプラットフォームにおいて、タイムラインやストーリーズに表示される広告のことを指します。これらの広告は通常の投稿と同様にユーザーのフィードに自然に溶け込むため、従来のWeb広告よりも受け入れられやすく、ユーザーの興味や関心を引きやすい傾向があります。
SNS広告の大きな利点は、ユーザーの個人情報や行動データを基にした精密なターゲティングが可能であることです。これにより、店舗やブランドが特定のターゲット層に対して効率的に広告を配信することができます。テキストだけでなく、画像や動画などの魅力的なクリエイティブを使用することで、より高いエンゲージメントと集客効果を期待できます。
SNSキャンペーン
SNSキャンペーンは、フォロワーの増加やブランド認知度の向上を目的として、ユーザーの参加を促すプロモーション活動です。例えば、「フォロー&リツイートで〇人にプレゼント」といったキャンペーンは、SNS上でよく見られる手法の一つで、ユーザーに自社の投稿を拡散してもらうことで、広範囲にわたる認知を獲得することができます。
このようなキャンペーンは、SNSの自社アカウントを通じてだけでなく、Webサイトやチラシ、テレビCMなど他のマーケティングチャネルを活用して告知することが可能です。複数のチャネルを組み合わせることで、キャンペーンの効果を相乗的に高め、より多くのユーザーへとリーチすることができます。このように、SNSキャンペーンは、ユーザー参加型のイベントを通じて、集客を図り、フォロワーの増加や情報の拡散を促進する有効な手段となります。
口コミ投稿の促進
SNSを活用した集客戦略では、口コミが非常に重要な役割を果たします。SNS上での口コミは、他のユーザーにとって信頼性の高い情報源となり、新規顧客の来店を促すきっかけになることが多いです。そのため、ユーザーが自ら投稿したくなるような魅力的なサービスや商品の提供が必要です。例えば、フォローとハッシュタグ付きの投稿を行うことで割引などの特典を受けられるキャンペーンは、フォロワーの獲得とブランド認知度の拡大に効果的です。
SNSを利用した集客の具体例
各店舗限定キャンペーン
全国展開しているチェーン店や複数店舗を展開している企業などで、各店舗限定のキャンペーンや限定商品などをリアルタイムで発信することでファンを獲得していくことが可能になります。
また、ユーザーからのメッセージにも積極的に返信するなど、コミュニケーションを大切することで、よりファンを増やすこともできます。
ユーザー参加型のキャンペーン
例えばInstagramなどで、店舗の写真をハッシュタグ付きで投稿するキャンペーンを行ったり、誕生日におすすめの商品を店名のハッシュタグを付けて投稿してもらうキャンペーンなど、多くのユーザーに興味を持ってもらえるユーザー参加型のキャンペーンを行うことにより、ユーザーとの距離感を縮め、コミュニケーションの活性化を図ることができます。
X(旧Twitter)などでも「〇〇リツイート達成で△△をプレゼント」といった、一定数のリツイート数に達した際にプレゼントがもらえるなど、ユーザーが思わず参加したくなるようなキャンペーンも実施されるなど、ユーザー参加型のキャンペーンはさまざまな企業が利用しています。
SNSを利用した集客のメリット・デメリット
SNSを利用した集客のメリット
運用コストの抑制
SNSは、低コストで運用が可能な集客ツールとして非常に有効です。無料でアカウントを開設できるため、特に初期投資を抑えたい企業にとっては魅力的な選択肢となります。ビジネスアカウントを利用することで、費用をかけずにブランドごとに複数のアカウントを運用し、ターゲットに合わせたマーケティング活動を展開することも可能です。
さらに、フォロワーが増えれば増えるほど、自社の投稿が多くのユーザーのタイムラインに表示されるようになります。新商品の発表や期間限定キャンペーンなど、即時性が求められる情報をリアルタイムで共有することができ、ユーザーの関心を引きつけることが可能です。投稿がバズる(SNSやインターネット上で話題になり、多くの人の注目を集める)と、短時間で大規模な拡散が期待でき、結果として自社の認知度向上に大きく寄与します。
このように、SNSは、コストを抑えつつも、効率的かつ効果的に集客を行うための強力な手段となりえます。
新規顧客の獲得につながりやすい
SNSは、新規顧客の獲得に非常に有効なツールです。多くのユーザーが自社の商品やサービスをまだ知らないため、SNSを通じて情報を拡散することで、検索を通じてではなく、自然な形で彼らにリーチすることができます。企業がSNSでアカウントを運用すれば、新規顧客にフォローされる可能性があり、フォロワーが増えることで新商品やサービスの告知が容易になります。さらに、ユーザーの反応によって投稿が自然に拡散される特徴を持っており、口コミによる認知拡大も期待できます。投稿が拡散されれば、自社商品を知らない潜在顧客にも届き、新たな顧客獲得のきっかけとなるでしょう。このように、SNSは新規顧客を獲得し、ターゲット層への認知を拡大するための強力な手段です。
SNSを利用した集客のデメリット
時間と手間がかかり、成果が出にくい
SNS集客は、定期的な投稿や返信など多くの手間と時間を要します。フォロワーが増加するとさらに時間がかかることになります。
また、広告とは異なり、直接的な成果が出るわけではなく、コミュニケーションや情報提供を通じて長期的な信頼関係を築く必要があります。
SNS運用で反応を得るためには、最初の3か月程度の期間が必要であり、その間は集客の成果が見えにくいことがあります。SNS広告を利用してキャンペーンを行うことで一時的にフォロワーを増やすことは可能ですが、その後のコミュニケーションがなければ、長期的な集客にはつながりません。また、活動が途切れるとフォロワーやインプレッションが減少するリスクもあります。
炎上するリスクがある
SNSはその拡散力によって、企業の認知拡大に大きな役割を果たす一方で、炎上のリスクも伴います。投稿内容に誤りがあったり、断定的な表現が含まれていたりすると、ネガティブな反応を招き、さらに否定的な反応が連鎖して炎上につながる恐れがあります。炎上は企業のブランディングに傷をつけ、集客活動にも悪影響を及ぼす可能性があるため、投稿内容の選定には細心の注意が必要です。
企業としてのイメージ低下を防ぐためにも、公開する情報は慎重に選び、適切なコミュニケーションを心がけることが重要となります。このように、SNSの運用は大きなメリットを享受できる一方で、リスク管理も同時に行う必要があります。
SNS集客の可能性と今後
近年の状況を見ると、SNS集客は、今後もデジタルマーケティングの重要な柱の一つとしてその地位を確立し続けると思われます。技術の進化とともに、SNSプラットフォームはより洗練され、ターゲットとする顧客層へのアプローチがさらに精密にできるようになることが予想されます。人工知能や機械学習の進歩により、ユーザーの行動や好みを分析し、個々のユーザーに合わせてカスタマイズされたコンテンツを提供することも可能になっていくでしょう。
また、SNS集客は、単に商品やサービスを宣伝するだけでなく、企業の価値観や社会への貢献を伝えるプラットフォームとしても機能します。
SNS集客は、今後も企業と顧客の間のコミュニケーションをより豊かで意味のあるものにしていくことが期待されます。これらのトレンドを理解し、適応することが、SNSを通じた集客を成功に導く鍵となるでしょう。
まとめSNSを活用した集客とは?活用方法と具体例を解説
SNSは、個人間のつながりを超えて、企業が消費者と直接コミュニケーションを取り、ブランドの魅力を伝えるための重要なツールとなっています。様々な種類のSNSがあり、それぞれが異なる形で情報共有や交流を促進しています。企業はSNSを利用して、効果的な広告配信、エンゲージメントの高いコンテンツ作成、ユーザー参加型キャンペーンの実施、口コミの促進などを通じて顧客との関係を深め、新規顧客の獲得につなげることも可能です。しかし、SNS集客には時間と手間がかかり、成果が出にくいというデメリットや、炎上するリスクも存在します。これらのメリットとデメリットを踏まえた上で、SNSを活用した集客チャンスをビジネスに活かしてみてはいかがでしょうか。
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